ヘリタンス カンダラマ。
旅に出たいなぁ。
日帰り温泉とか、一泊弾丸旅も好きだけど、
現実をすぽーんと忘れるくらいの旅がしたい。
今までの旅で忘れられない宿の話をひとつ。
スリランカにある、有名な建築家ジェフリー・バワのホテル、ヘリタンス カンダラマに泊まったときのお話。
ヘリタンス カンダラマは、スリランカを代表する建築家、ジェフリー・バワによってつくられたバワ建築のなかでも有名なホテルで、スリランカに旅行に行くことになったとき、「絶対ここに泊まりたい!」と思っていました。
森のなかに建物が半分埋もれているような感じのところで、建物内の壁は岩肌が剥き出しになっていたり廊下に木が生えています。
なんともいえない、自然と人工物のせめぎ合いというか、年々森に飲み込まれていく外観は、まるで廃墟のような趣きがあります。
廃墟好きにはたまらない雰囲気だけど、あの廃屋特有の 錆びれて寂れた感じ はなく、清潔感があり、建物として 生きている 中にいる人たちの気遣いによって 保たれている という感じ。
これだけの森林と野生動物に囲まれたら、人間基準の清潔感を保つことって相当な気遣いが必要だと思う。維持しているのが本当にすごい。プールもレストランもラウンジもスパもおみやげ屋さんもしっかりあって超〜キレイなちゃんとしたホテルです。
部屋の窓の外を見ると眼下の平原には象の群れ、ベランダのガラス越しに猿の親子、廊下を見上げると屋内なのにツバメの巣、それを守るツバメたち、極めつけは部屋のなかを這う真っ白なトカゲ。
幸いわたしは爬虫類に抵抗のない人なので、すっげーかわいいい!とひとり興奮していました。
苦手な人はどうにもできない(そういうコンセプトのホテルだから駆除とかはできない)から厳しいかもしれない、、。
真っ白なトカゲってすごく綺麗なんですね、爬虫類って動物のなかでもちょっとスレたイメージ(トカゲとかヘビとかなんかオラついてる感じ)だったんですけど、ここのトカゲは清廉潔白なオーラを放っていました。
この宿は今までの人生でいちばん興奮した宿かもしれない。
何を意識しなくとも脳がトリップできる。
変なホテルの比じゃないくらい変なホテル。
いや、変なホテルも行ったことないから行ってみたいですけど、、
AIの脅威とか感じちゃうのかなぁ、単純にロボット可愛い!って感じるのかなぁ、
変なホテル泊まってみたい。
話が逸れましたが、
ドラえもんに「きみのもう一度行きたい宿に泊まらせてあげるよ!」って言われて、ブリキンホテル直結のトランクみたいな道具を出してもらえたら、迷わず「ヘリタンス カンダラマをおねがいします!」っていう。
またあのトカゲに会いたい。
次に行く機会があったとしたら、あの宿は、あの頃よりもっと森に包まれているのだろうか。